三菱UFJ銀行が2022年春に入社する新卒社員から、能力によって給与が決まる仕組みを一部で導入する方針であることが12日、分かりました。
金融工学やデジタル技術に精通した専門人材を対象とし、新卒の年収が1千万円程度になる可能性もあり、ITや外資企業に奪われていた優秀な人材を確保するのが目的でしょう。
新卒の年収で差が出るのは大手銀行では初めてという。新卒採用全体のうち、1割程度の40人を専門人材として採用。このうち能力が高い一握りの人材が新しい給与体系の適用対象で、これまでは一律300万円程度としています。
順位 | 企業名 | 新卒の年収
(万円) |
平均年収
(万円) |
年収偏差値 |
1 | 日本商業開発 | 700 | 1,741 | 112 |
2 | GCA | 525 | 2,139 | 158 |
3 | グリーンランドリゾート | 476 | 398 | 39 |
4 | KLab | 448 | 532 | 55 |
4 | リブセンス | 448 | 515 | 55 |
5 | モルフォ | 430 | 698 | 58 |
6 | ソースネクスト | 420 | 725 | 63 |
6 | サイボウズ | 420 | 614 | 59 |
6 | バーチャレクス・コンサルティング | 420 | 551 | 48 |
7 | ウィル | 417 | 599 | 62 |
ランキングの上位に入る企業でも、平均年収はそれほど高くない企業が多く、なかには年収偏差値が平均の50を下回るところもあります。
優秀な人材を確保するために初任給を高めに設定している企業もあり、初任給が高いからと言って、その後の年収も順調に増え続けるとは限らないことが分かります。
また、初任給の高い会社は、インセンティブの部分が多かったり年棒制だったりする会社が多く、その場合は収入が不安定になる可能性があるので注意が必要です。
給与に初めから残業代を含めている会社もあるので、その点もよく確認しましょう。
例えば、ランキング1位の日本商業開発は初任給50万円を提示していますが、その内訳は次のようになっています。
基本給:398,000円
固定時間外手当:100,000円
つまり、初任給50万円と言うのは、残業手当を初めから上乗せした額になっているので、そのぶん労働時間も長くなることが予想されます。
新卒の平均年収は約250万円で、そこから税金などを引いた手取りは200万円ほどになります。
学歴別では、次のようになります。
大学院卒(修士了) 370万円
大卒 325万円
短大・高専卒 280万円
高卒 260万円
このように、高卒だと大学院卒に比べて年収が110万も少なく、スタートから大きな差がつくことが分かります。