7月1日よりレジ袋の有料化が始まり、1ヶ月が経ちましたがどの様な変化が出ているでしょうか。有料化した当初はレジでのやりとりが増え戸惑った人もいるかと思いますが、今ではもう馴染みの確認になってきています。
コンビニ大手3社では、客がレジ袋の利用を辞退する割合、辞退率は各社とも70%を超えており、有料化になる前と比べて大幅に増えていることがわかり、効果があったのかと話題になっています。
7月1日より、容器包装リサイクル法の省令改正に伴い全国の小売店でレジ袋の有料化が義務付けられたことを受け、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社は、一部を除き、レジ袋を1枚当たり3円として有料化しました。
コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会によると、有料が義務づけられる前は辞退率が25%前後でしたが、有料化した最初の1ヶ月の辞退率はセブンイレブンで75%、ファミリーマートで77%、ローソンで76%となり、3社とも大幅に辞退率を増やす形となりました。
ファミマ、ローソン、ミニストップ、セブン-イレブン・ジャパンなどが加盟している日本フランチャイズチェーン協会では、2030年度までにコンビニのレジ袋辞退率を60%以上にする目標を掲げていますが、現状ですでに目標を上回るという予想以上の結果となりました。
ファミリーマートでは、有料化にあわせてレジ袋を7種類から4種類に集約する他にも、バーコード決済機能付きアプリ「ファミペイ」を提示して、税込合計200円以上(対象外商品を除く)を購入かつレジ袋を辞退した人に「エコスタンプ」を付与するというキャンペーンを実施しています。
エコスタンプを溜めると特典をゲットすることができるのですが、7〜8月は「花王アタックZERO」(税別498円)が220円割引となるクーポンと交換が可能です。
このキャンペーンが功を奏してか最も辞退率が高くなったファミリーマートは、今後も70%以上の辞退率を維持できれば年間で約9000トンものプラスチックゴミの削減につながると見込んでいます。
今回有料化の対象となったのは、購入した商品を持ち運ぶために用いる、持ち手のついたプラスチック製買物袋です。そのため、持ち手のない袋や紙袋、布製の袋は対象外です。
また、レジ袋の有料化はプラスチックゴミを削減することを目的としている取り組みのため、地球に優しいとされているレジ袋は無料のまま配布することができます。
▼有料化の対象外となる買物袋
1プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの
繰り返し使用が可能であることから、プラスチック製買物袋の過剰な使用抑制に寄与するためです
2海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
微生物によって海洋で分解されるプラスチック製買物袋は、海洋プラスチックごみ問題対策に寄与するためです
3バイオマス素材の配合率が25%以上のもの
植物由来がCO2総量を変えない素材であり、地球温暖化対策に寄与するためです
引用:https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html
有料化によって売り上げが減少してしまうことを避けたいと考えた企業や、元々配布していたレジ袋が有料化の対象ではなかったという企業は上記のいずれかのレジ袋を利用しています。
レジ袋有料化に伴ってエコバッグを利用する人が増えてきていますが、このエコバッグ自体がエコではないという声も上がっています。
2011年にイギリスの環境庁が発表したライフサイクル・アセスメント報告書によると、
レジ袋を再利用しないという前提で「地球温暖化の可能性」を使い捨てレジ袋よりも少なくするには、コットンのバッグを131回使う必要がある
とされています。
そのため、今回の有料化でレジ袋の代わりにエコバッグを利用しても短期的に見ればあまり効果がなくむしろ逆効果ではないかという意見が出ているわけです。しかし、長期的にエコバッグを使い続けることが可能であればレジ袋を貰うことよりも環境には良いので是非とも同じエコバッグを長く利用することを心がけてください。
レジ袋有料化では数円しか変わらないため、あまり効果が出ないのではないかとされていましたが今回発表されたデータを見るとかなり環境に良い成果が出たのではないでしょうか。
有料化によって国民は改めて環境に対しての意識を持ったことも有意義な結果となりましたし、今後はエコバッグを長期的に活用することでより環境に良い結果となるでしょう。