コード決済統一規格「JPQR」とは?


日本では政府がキャッシュレス化を推進していたことやサービスによって多くの還元を行っていたことで「PayPay」や「メルペイ」「LINE Pay」などのQRコード決済も馴染み深くなってきたかと思います。

 

そんな中、総務省が推進するスマホ決済の統一QRコード「JPQR」がいよいよ本格始動します。全国の店舗から「JPQR」の利用を申し込めるウェブシステムの稼働が6月22日より開始しました。

 

この記事ではJPQRについて、詳細や店舗、ユーザーにとってのメリット、デメリットについて紹介していきたいと思います。

JPQRとは?


政府が行っていたキャッシュレス決済のポイント還元は今月末で終了してしまいますが、2019年時点のキャッシュレス決済比率は26.8%にとどまっています。2025年までに40%に高めたいと考えている政府は今後の方針を探っています。

 

そこで考えられたのが、ユーザー店舗にとってQRコードでの利便性を求められ誕生したのが「JPQR」です。JPQRの狙いは乱立されているQRコード決済の分かりにくさの解消をすることです。QRコード決済はPayPayなど各社による大規模な消費者還元キャンペーンに、政府のポイント還元策が加わり、広く浸透しました。

 

しかし、各社が異なる規格を用いているため、店舗側は複数のQRコードに対応する必要があり、店舗や利用者にとって分かりにくさの原因となっていた。

 

JPQRとは「統一QRコード」のことです。この統一QRコードを良すれば、レジに一枚だけQRコードを貼るだけ済むという店舗にとってもユーザーにとっても迷ったりせず、見栄えもすっきりするということで利便性が上がると考えられています。

JPQR対応コード決済

  • atone
  • WeChat Pay
  • au PAY
  • OKI Pay
  • UnionPay(銀聯)
  • commoney
  • J-Coin Pay
  • d払い
  • はまPay
  • FamiPay
  • PayPay
  • ほくほくPay(北陸銀行)
  • ほくほくPay(北海道銀行)
  • Money Tap
  • メルペイ
  • ゆうちょPay
  • YOKA!Pay
  • LINE Pay
  • 楽天ペイ(アプリ決済)

なお、PayPayは7月末、FamiPayは10月、楽天ペイは2020年冬頃の対応を予定しています。

JPQR導入店舗にとってのメリット


それでは利便性が上がるというのはわかりましたが、すでにコードを導入している店舗ではわざわざJPQRを導入するメリットはあるのか確認してみましょう。

 

店舗がQRコード決済を導入する場合には、決済事業者と直接契約を結ぶ必要があり、複数の決済サービスを用意しようとするとそれだけ手間も時間もかかりますし、契約後の管理も複雑になってしまいます。

 

そこで、JPQRは申込書に記入して、商工会議所・商工会に提出することでスタートキットが到着します。一括申し込みで、各種決済サービスの利用を開始することができるというので簡単かつ気軽に管理ができるのです。

 

また、レジ周りに何個もQRコードが置かれていてごちゃごちゃして見栄えが悪く待ってしまっている店舗もあるでしょう。これはJPQRを導入することで複数の決済サービスを1つのQRコードでまかなうことができ、レジ回りがすっきりしますし従業員も迷うことがありません。

JPQR利用者にとってのメリット

こちらは今までのQRコード決済にとっての利便性はもちろんのこと、JPQRを導入している店舗であれば多数のQRコード決済に対応しているということが最大のメリットでしょう。

 

今まで通り使っていた方にとっては特に変化はありませんが、もしかしたら利用できる店舗が増えるかもしれないという点もメリットとして上げられます。

まとめ


乱立されているQRコード決済がこのJPQRで統一されると利便性は向上するでしょう。しかし、店舗にどれくらい導入されるかはまだわかっておらず今後の動きに注目したいところです。

 

また、総務省は6月に終了するキャッシュレスポイント還元に代わる新たな還元事業として「マイナポイント還元」を9月頃に実施予定しています。これは、スマホ決済とマイナンバーカードを連動させることで、チャージ額の25%を5000円を上限に還元するものです。

 

政府の思惑通りキャッシュレス化は今後進むのか、手数料等の問題がクリアできるのかがポイントとなりそうです。