「ブルックス ブラザーズ」新型コロナウイルスの影響で国内10店舗を閉店へ

ブルックス ブラザーズ ジャパンは7、8月で国内10店舗の営業を終了することを公式サイトで発表しました。「ブルックス ブラザーズ」は1818年に創業。2世紀以上の歴史を持つアメリカを代表するブランドの一つです。

 

つい先日、初の海外店舗として1979年にオープンした日本における旗艦店、青山店を8月末で閉店し、9月4日に表参道店をオープンする予定を発表したばかりの会社がここまで追い込まれていたのはコロナウイルスの影響はアパレル業界に多大なダメージを与えていることが伺えます。

 

当記事ではブルックス ブラザーズの閉店について細かく解説していきます。

国内10店舗の閉鎖へ

国内10店舗の閉鎖へ
「ブルックス ブラザーズ(Brooks Brothers)」が、7月末から8月末にかけて国内の一部店舗を閉店すると公式サイトで発表しました。この理由については「ブルックス ブラザーズ」の広報担当は以下のコメントをしています。

新型コロナの影響下で店舗損益を精査していく中で、利益体質の改善と業務のスリム化を図るための戦略的な判断

アパレル業界には新型コロナウイルスの影響は大きなものとしており、かなりの損失が発生しているようです。また、今回の決定に対して

米ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)の破産法適用申請とは関係がない。店舗の撤退・閉鎖は、事前に各百貨店やデベロッパーに申し入れをして協議の上で決まるもので、チャプター11を申請した7月9日以前から検討していたものだ

と回答しています。アメリカの「ブルックス ブラザーズが」は現地時間7月8日に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したが、日本での運営を手掛けるダイドーリミテッドは本件とは無関係のようです。

 

7月26日に沖縄アウトレット店、28日に博多阪急 ウィメンズ店(メンズは継続)、31日に東京大丸 ウィメンズ店(メンズは継続)、札幌丸井今井 ウィメンズ店(別フロアでウィメンズは継続)、新宿伊勢丹シューズコーナー(別フロアでシューズは継続)、8月2日に羽田空港第一ターミナル店、柏高島屋ステーションモール店、流山おおたかの森店、金沢アトリオ店を、30日に東京の青山店を閉店するとしています。

 

また、残りの国内72店舗は営業を続けるそうです。青山店に関しては、9月4日に「ブルックス ブラザーズ 表参道」として新青山店を開店する計画だと社長が話をしています。

アメリカ「ブルックス ブラザーズ」の破産申請

アメリカ「ブルックス ブラザーズ」の破産申請
米ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)は8日、新型コロナの影響による打撃を大きく受けたことで、日本の民事再生法に当たる米連邦破産法第11条の適用をデラウェア州の破産裁判所に申請しました。

 

資産と負債は5億〜10億ドル(約535億〜1070億円)とされており、最大の債権者はスイス・ガーメント・カンパニー(SWISS GARMENTS COMPANY)で、520万ドル(約5億5600万円)の債務を負っています。

 

買い手候補には、米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)と、米不動産投資信託会社のサイモン・プロパティー・グループ(SIMON PROPERTY GROUP)、そして同じくブルックフィールド・プロパティー・パートナーズ(BROOKFIELD PROPERTY PARTNERS)の3社連合と、新進の米ブランド管理会社WHPグローバル(WHP GLOBAL)が有力視されており、価格は3億5000万ドル(約374億円)程度になるとみられています。

 

破産手続きの対象となるのは米国事業のみで、国外事業やジョイントベンチャーはこれまで通りに営業を続ける方針です。日本法人であるブルックス ブラザーズ ジャパンは米本社が株式の60%を保有するが、同社はダイドーリミテッドとの合弁会社であり、広報担当によれば「単独の法人として運営されており、米国法人から財務的にも独立している。融資等の支援も受けておらず、米国法人に対して未回収の債権もない。よって重大な影響を受けることはない」とコメントしています。

まとめ


アパレル業界における新型コロナウイルスの影響は多大で、他のブランドもいくつか撤退・廃業するという旨を発表しています。国からの補填や給付金はあれど損害は大きく、継続は難しいのかもしれません。

 

コロナウイルスの影響で不要不急の外出を控える人が増えており、オシャレを楽しむ機会が減ってしまったことが大きいのでしょう。コロナウイルスが落ち着き、みんながオシャレをして外出できるいつもの日常にいち早く戻って欲しいと切に願います。